脇役の片思い

ビルが建ち並ぶオフィス街から少し外れた住宅街近くにそのカフェはある。大きくくり抜かれた窓、壁には小ぶりの絵画が額に入れられ飾られている。店内はヨーロッパをイメージしているのか明るく開放的でいながらもモダンな落ち着きを漂わせている。
カフェ・キャメロット。
物腰柔らかなマスターが営む小さなカフェは、大々的な宣伝こそしていないが客足が絶えないこの町の隠れた名店だ。
味よし値段よし愛想よしの三拍子揃った店なのだから人気が出ないわけがない。本人も甘い物が好きだというマスター手作りのスイーツは手作りであるが為に数量限定、休日となれば午前中に品切れの札がかかり、それに併せる紅茶やコーヒーの類いもマスターがこだわりをもって厳選したものだという。
勿論料理の方も絶品で、働き盛りの男が食べるにはもの足りないのが難ではあるが女性には食べやすい量なのだろう。
何よりも――
「食後のコーヒーをお持ちしました」
「あ、ありがとうございます」
何よりも、この店の看板娘……もとい看板マスターを目当てにして来店する客も少なくない。例えばそう、俺のように。
この店には口コミやタウン誌に掲載された紹介記事を読んでやってきた客も多いが、その反面で常連客もそれなりに多い。俺もその一人で、どうして俺がこの店の常連になったのか話せば長くなるがそこは関係がないので今回は省略しよう。
一言で言えば三年間付き合っていた彼女にクリスマスイブ前日に振られ、仕事では嫌味な上司にいびられ心の底から疲れきった俺に優しく微笑みながらコーヒーを差し出してくれた(勿論サービスなどではなく俺自身が注文したものだったが)マスターに一目惚れしてしまったのだ。そう、一目惚れ。フォーリンラブ。恋はするものではなく落ちるものだと言ったのは一体誰だったか。
あの時マスターはまさしく俺にとっての聖母マリアのようだった。
慈愛に満ちた穏やかな微笑み、柔らかな物腰、机に突っ伏していた俺に『大丈夫ですか?』と声をかけてくれる優しさ。今の日本人女性が忘れ去ってしまった大和撫子魂を持ったが人がそこにいた。身長と声はまあ、少しばかり目を瞑ればいいだけのことだ。愛の前では性別すら些末な問題だ。
その日以来、俺は毎日とはいかないが足繁くカフェ・キャメロットに通っている。
勿論、お目当てはマスターだが別にどうこうしようというわけじゃない。できればそういう仲になりたいとは思ったりもするけれど、俺はここに癒しを求めに来ている。そうそうアニマルセラピーとかそういうやつだ。いやマスターはアニマルなんかじゃなく生きるマイナスイオンみたいな人だけど。
美人のマスターに優しく微笑まれながらコーヒーを一杯。時には常連客らしく世間話をしたりもして(最近よく来てくれていますよねと顔を覚えられていた時には内心ガッツポーズした)明日も頑張る英気を養うのだ。
俺以外にもそういう奴は何人かいて、同類同士何か感じるところもあるのか何となく皆でマスターを見守りつつ万人に対する優しさを振りまくマスターに癒されつつ、カフェの帰りに今日のマスターの話で盛り上がったりすることもある。俺たちにとってマスターはアイドルだ。A葉原では会いに行けるアイドルもいるけど、マスターは別にCDを買わなくたってコーヒー一杯でいつでも会えていつでも微笑んでくれるまさしく俺たちの聖母(アイドル)だ。
俺たちにとってマスターはそんな人だったから勿論抜け駆けなんていう真似はなしだ。みんなで仲良くマスターを見守る。それが俺たちの間にある言葉にされない鉄の掟だ。
別に俺たちの誰もマスターの特別になりたいなんて思っていない(俺は思っているけど)。ただマスターに会って笑いかけてもらうだけでいい。それは俺たちのささやかな願いだというのに、現実は厳しくそうは問屋が卸さない。
何せ、最近マスターが新しいアルバイトを雇ったのだ。
元々カフェ・キャメロットにはマスターと一緒に店を始めた店員がいる。
それが金髪碧眼、聞けばイギリス生まれの見るからに絵に描いたような王子様のようなイケメンで、そんな奴がどうしてマスターと一緒にこんなところで店を開いているのか。もしかしたら二人は恋人同士なのではないかと疑ったこともあるが、俺たちの不安をどこかで悟ったらしいマスターは腐れ縁のようなものですと言ってそれ以来口を閉ざしてしまった。
その時のマスターがそのイギリス人に対してちょっと苦々しげだったことにほっとすると同時に腐れ縁と言われることにうらやましさを覚えたりもしたものだ。常連になってから分かったことだが、このイギリス人は金髪ロリの美少女に熱烈な求愛をされているとかはたまた眼鏡っ子JKとできているとかなかなかお盛んらしい。
ロリもJKも下手をすれば通翻案件だろうが、女に懲りてマスターに転ぶなんてことがあっては俺たちが困るので金髪ロリでも眼鏡っ子JKでもどっちでもいいのでこの王子様イケメン野郎をゲットしてくれというのが俺たちマスターを見守る会全員の願いだ。
とにもかくにも、今までカフェ・キャメロットはマスターとその店員の二人だけで切り盛りしていた。元々小さなカフェなのだからそれでも十分だったのだが、食事は美味いしマスターも店員もタイプの違うイケメン(マスターはイケメンというよりも美人だが)なんだから女性からの人気が出ないわけがない。じわじわ口コミで評判が広まった結果カフェは俺が通い始めた頃よりもずっと繁盛している。
それはいいことだ。だけど俺としては店が繁盛してマスターと世間話ができなくなったことは悲しい。だからアルバイトを入れることも賛成だ。だけど、そこでやってきたアルバイトが問題だった。
名前は忘れたが新しいバイトはアマチュアでバンドをやっているらしい。何でそんな奴がこの店でバイトなんてしているんだ。どう見てもクラシックしか聴かなさそうなマスターにバンドマンは不釣り合いだろう。しかもこいつも妙に顔がいいしがたいもいい。二の腕なんて俺の二倍くらいの太さがあるぞ。
あんな腕でマスターが押し倒されたら抵抗の一つもできやしないだろう。マスターの貞操が危険だ。バンドなんてやっているからには女だって寄ってくるだろうしきっとよりどりみどりでヤりたい放題に違いない。なんて羨まし……いやけしからん。その上マスターにまで手を出すつもりか。そのためにバイトになったんだろう。
俺のマイクで歌えってか。それともあんたの体で極上の音楽を奏でてやるってか。けしから……いや、やっぱり羨ましいです。はい。
逞しい体つきに褐色の肌は男らしい俺様アピールですか。日サロにでも行って焼いてきたんですか。あーやだやだ、これだから体育会系は。筋肉アピールすれば相手はおちると思ってるんだろうが生憎俺たちのマスターはそういうの興味ないんで! 残念だったな筋肉野郎!!

とか思っていたのは最初の半月だけでした。今だから言うけどあの時の俺は本当思い上がっていました。人は見かけで判断しちゃいけません。はい。すみません。
新しくマスターが雇ったバイトは、マスターが選んだだけあって素朴で気のいい青年だった。
からっとした性格のバイトはカフェが忙しい中でもきびきびと働き、しかもでかい図体に反していやに気が利いて、ちょっとグラスの水を飲み干してしまった時などすぐに気付いておかわりをくれるし、仕事に疲れながらマスターに癒されにくればそんな俺の様子を察して一声かけてくれる。
よぼよぼの爺さん婆さんカップルが来店した時には入り口まで転んだりしないように見送り、両親に連れられて小さな子供がやってくればそれとなく構ってやることもあった。端から見ていてもいい人で、この間なんて第一希望の大学に落ちたと泣いてる受験生を慰めて、第二志望の大学は受かったのでそっちでやりたい事ができるように頑張りますと最終的に立ち直らせていたのだからすごいとしか言いようがない。
顔だってマスターや金髪イギリス人に比べればぱっと見の派手さはないがそこそこイケメンだし仕事に疲れた時にはバイトくんの明るい笑顔が五臓六腑に染み渡る。
こんな男相手だったらマスターが惚れてしまってもしょうがない――マスターを見守る会の俺たちもこれでいよいよ解散かとも思ったが、どうやらマスターはバイトくんは好みではないらしく、バイトくんもまたマスターには特に興味はないようだった。
バイトくんもやはり男、しっとりとしたマスターの色気よりも分かり易い女のおっぱいや尻の方がいいらしい。そのことにほっとすると共に負けた気がするのはどうしてか。自分の胸に問いかけても答えは見つからなかった。

バイトくんを入れて三人体勢になったカフェ・キャメロットはますます繁盛するようになり、ついでに今までよりも女性客が増えた気がする。マスターの魅力は性別を問わないということなのだろうが、店にいる女性陣から微妙に痛い視線を向けられることがしばしばあって俺たちマスターを見守る会の人間の肩身はちょっと狭い。
俺たちだって同じ金を払って店に来ているんだからお前らに白い目で見られるいわれなんてないんだよ! むしろ客歴では俺たちの方がずっと長いんだからな! そこんところ良く覚えておけよ女ども!!
……なんてことが言えたらいいがそんなことを言えば集中砲火を浴びせられることは必須、マスターにも迷惑がかかってしまうのは目に見えているので不満を噛みしめ黙るしかない。そんな俺たちにとっての唯一の救いは客が増えても態度が変わることのないマスターの存在だけだ。注文の時に声をかければ微笑みながらオーダーを受け、ドリンクも食事もこれ以上ないくらいベストなタイミングで持ってきてくれる。しかも楚々とした微笑というオプション付き。
その店長の笑顔だけで女たちの白い目など気にもならなくなる。そう、俺は、俺たちはいつだって店長に会うためにカフェ・キャメロットにやって来ているのだから他の客は眼中にはないのだ。
そのはずだった。
いつの頃からか、カフェ・キャメロットには俺たち以外の常連が増えていった。それ自体は問題ではない。
客足が増えたのだから、店が気に入れば常連になる人間も出てくる。だけどそいつはただの常連じゃなかった。何せ俺が店に行くたびに顔を合わせるような奴だ。それだけの頻度で会っているということはほぼ毎日カフェに来ているんじゃないのかと考えるのが普通だろう。そして、いかに常連とは言えどもそんな頻度でやってくる奴はといえば大体がマスターのことが好きな男ばかりだった。
マスターを見守る会の人間は基本的に心が広いしいつだって新メンバー大歓迎だ。マスターについて語り合うもよし、マスター手作りのメニューについて論じるのもよし、たまにはバイトくんとイギリス人店員のことも話題に登る。禁止事項は他のメンバーを出し抜いての抜け駆けのみ。
だけどそいつだけは他のメンバーに聞いてみても会員入りさせることを皆渋るだろう。
だってまず顔がいい。この時点で九割アウトだし俺たちに突き刺さってくる女たちの痛い視線もそいつに向けられた時には途端にピンクの色目になるんだから世の中は無情だ。これで追加五割はアウトになる。現界突破もいいところだ。
正直なことを言おう。マスターを見守る会の男たちは大体が冴えない男ばかりだ。くたびれたオッサンや童貞や非モテやそんな奴らが占めている。かくいう俺も彼女に振られて以来女っ気はないし会社では根暗で影の薄い社員で……これ以上はやめよう。悲しくなってくる。
とにかく平均以下みたいな俺たちの中に顔面偏差値90いってますみたいな男が割って入ったらどうなるか? これまでの暗黙の了解が全部ぶち壊されかねない。
もちろん! マスターはあの金髪碧眼王子様なイギリス人にも! 気のいいバンドの爽やかバイトくんにもなびかない! 人を見かけで判断しないできた人だ!
だがしかし三度目の正直という言葉があり、気の迷いという言葉もある。
しかもどうやらこの常連、相当の金持ちらしい。連れに派手派手な美女を連れて来たこともあるし何というかオーラからして金持ちなのがダダ漏れてる。ほら、あの漫画とかでありがちなお嬢様がハンバーガー食って「これが庶民の味ですのね!」とかやる、ああいう感じ。
マスターに対する態度もどことなく偉そうだし、金の力でマスターにいやらしいことを。なんていうことがあってもおかしくない。この常連、無駄にバスローブでワイングラス揺らしているのが似合いそうだし。あっ、でも首輪をつけられるマスターとかはちょっと見たい。
更にはマスターもこの新しい常連が気になるのか、普段だったらバイトくんや王子様たちに注文をとりに行かせるところでもこいつのところには大体自分で注文を受けに行く。
そんなマスターの態度に、あれ? もしかしてこれはマスターもこの常連が好きなのでは? と俺たちマスターを見守る会が危機感を覚えたのは当然だった。声と態度がでかくてうるさいのはさておき金を持っていて顔もいいとなれば俺たちに勝ち目はない。何だよ、毎回お忍び芸能人みたいな格好しやがって。俺なんてそのオサレ眼鏡なんかつけようものなら一気に根暗なオタクくんだぞ。あーあーこれだから顔のいい奴ってのは嫌なんですよね! 顔と金に寄ってくるような女だけ手を出してたらいいじゃないですかー!!
マスターを見守る会メンバー全会一致であの常連は間違いなくマスター狙いだという判断が下されてから一ヶ月。俺たちはこの男とマスターが付き合っているのか、それとも未遂なのか、あるいは何か別の理由があるのか(可能性は低そうだけど)を探る為それぞれ交代でやってきては常連近くに席を取り、マスターとの会話を盗み聞きしていた。
そこ、みみっちいって言うなよ。顔も金も完敗している俺たちにはこれくらいしか出来ることはないんだからしょうがないだろ。
一ヶ月にわたる張り込みの結果、結局新しい常連はシロということになった。これにはメンバーの誰もが異論を挟まず一ヶ月前と同じように全会一致で出した結論だ。っていうか、あの常連のお目当てはマスターではなくバイトくんだったのだ。意外や意外、超意外。
確かにバイトくんは男の俺たちから見てもいい男だ。性格もいいし愛想もいい。でもバイトくんは見るからに男だぞ?! 筋肉もムキムキだしがたいもいいし、多分あの常連よりずっとバイトくんの方が体格いいぞ?! それでもそのバイトくんの方がいいとかどういうことなんだ?! たで食う虫も好き好きとは言うけど、俺たちのマスターの方が色白だし明らかに美人だし、色気もあるし美人だし、優しいし美人だし何だかいい匂いもするしとてつもない美人だし絶対にマスターの方が良くない?!
しかもバイトくん狙いなの知られてるからわざわざマスターが注文取りに来るのにそのクソ雑な対応何? マスターに失礼じゃないか? バイトくんを雇ったのだってマスターなんだからマスターにもっと感謝すべきじゃない? むしろその美しさと共に出会いの場をくれたマスターをあがめ奉るべきじゃない?!
そんなことを考えて荒れ狂う俺たちの心中をよそに海よりも心が広いマスターは今日も横柄な態度をとる常連に嫌な顔一つせず――ちょっと嫌そうな顔をしているけど(そこがまた可愛いのだ)店の外につまみ出すこともなく注文をとっている。
俺としてはそんな優しいマスターにあの常連は涙を流して地面に頭を擦りつけて感謝すべきだと思うが、とりあえず余計な口出しはしない。藪をつついてなんとやら。下手にマスターの魅力を布教してマスター相手に本気になられては俺たちが困るのだから、俺たちは俺たちの為にあの常連の恋路を応援するだけだ。ほら、あの常連とバイトくんがもしもくっついてくれたら一気に邪魔者が二人も減るわけだしな!

そうして気がつけば半年が経ち、俺は本社へと配属を移された。
一応栄転ということになるらしいが、この町から離れるというのはとてもつらい。主にマスターに会えなくなるという意味で。
そして俺はとうとう『マスターを見守る会』の鉄の掟を破ってしまった。
他のメンバーを出し抜いて抜け駆けをしない。みんなで仲良くマスターを見守る。それはいつでもマスターに会える人間が言えることだ。本社がある東京とこの街は大分離れていてそうそう戻って来ることはできない。だから俺はそれまで守り続けてきた鉄の掟を破ってでもマスターに俺の思いを伝えたかった。
東京に引っ越しをする前日、カフェが閉店するぎりぎりまで俺は粘っていた。他に客の姿はなく、バイトくんと王子様は奥のキッチンに引っ込んで今日の片付けや明日の準備をしているのは事前に把握済みだ。ラストオーダーも終わったこの時間、ホールに出て来るのはマスターが大半だということを俺は知っている。
「あの、マスター。ちょっとだけ話が」
「はい、何でしょうか?」
注文ではないことは分かっていただろうに、ただならぬ俺の様子にマスターは小首をかしげながらテーブルの近くまでやってきた。ああ、そんな貴方も可愛らしいです、マスター。
「あの、俺……明日東京に引っ越すんです。それで俺貴方にどうしても伝えたいことがあって」
「そうなんですか。貴方が来てくれないとなると少し寂しくなりますね……」
そんなことをいいながらそっと顔を伏せるマスターにこれはもしかして脈ありなのではと期待に胸を高鳴らせつつ次の言葉を紡ぐ。
「ずっとあなたのことがしゅきでした!!」
あ、やべ噛んだ。
一世一代の告白を盛大に噛んだ上に、目の前にはぽかんと驚いた顔をしているマスター。しかもキッチンの奥からは野次馬二人がどうかしたのかと顔を出してこちらを覗いている。地獄のようなこの状況に俺は早くも死にたくなっていた。
一分、二分。たっぷり五分は経った頃、ようやくマスターが口を開く。
「私を好いてくれるのはありがとうございます。ですが、私にはもう既におつきあいしている方がいるので」
貴方の気持ちには応えられません。ときっぱりと断られ俺は思わずキッチンにいた二人を睨みつける。途端二人は自分ではないというようにぶんぶんと首を振り、続けて俺はあの常連を思い出したが脳内の奴も同じようにぶんぶんと首を振っている。
こうして俺は真っ白に燃え尽きた。
一世一代の告白が失敗に終わり、俺の片思いはものの見事に打ち砕かれて、その後のことは記憶にない。気がついたら翌日俺は東京にいた。とだけいえば分かってくれるだろうか。
引っ越す直前に告白したのでこれ以上マスターの顔を見なくてすんだのは不幸中の幸いだろう。それにしてもおつきあいしている方がいるのでと言った時のマスターは本当に綺麗で、俺でも一目で分かるくらい優しくて相手のことを思っているというのが見える顔をしていて、悔しいという気持ちも湧かないほど完膚無きまでに俺は顔も知らないその恋人に負けていた。
マスターが選ぶような人なのだからきっと顔も良くて金もあって、でも性格も良くて仕事だってばりばりできる、そんな人に違いない。
傷心の俺にはそう自分に言い聞かせるしか、最早自分の心を慰める術は持っていなかった。